それから、どんどん湧いてくる敵を斬っていき、
30人位斬ったところで敵が居なくなる。

『ハァ、ハァ、ハァ、ハァ 』

あー、疲れた。久々にこんなに疲れたわ

まぁ、いい運動になったよ

そして、壁に寄り掛かり、肩や足、腹、太ももなどに刺さったナイフを抜いていく。
抜く度にドクドクと出てくる血に、またもや血溜まりができる。

今だけ千手観音様が羨ましぃなぁー。なんて考えていたら

「ナル!」

樹が探してくれていたみたいで、駆け寄ってきた

「ナル!大丈夫?血が」

『あぁ、気にすんな。ちょっと切っただけだ 』

そう言っても、どんどん顔が曇っていく樹。
樹は、接近戦の私達とは違い、遠くから狙って撃ち落とす為、怪我をする事はあまり無いのだ。