「なッ、ボス!」

『前だけ見てろ!眼前の敵を斬れ! 』

「ッは、はい!」

が、打ち落とすにも限度がある。
頬をかすり、肩に刺さり、足に刺さり、腹に刺さり、一体何人で投げているのやら。

あぁ、クソッ腕が足りねぇ

それでも、ここから退くなんてことは出来ない。
何とか啓太の元へ行かないように阻止する。

カキン、カキン、カキン、ヒュン、カキン

足元に、自分の血溜まりが出来ていく。

カキン、ヒュン、カキン、カキン、カキン

すると、ナイフが無くなったらしく、攻撃が止まった。そこを、休むことなく突っ込んでいき、

「やめ、ギャー」

「まっ、うぁぁ」

「く、来る、グァァァ」

「ギャーーー」

素早く斬る。