見習い夫婦~エリート御曹司と交際0日で妊活はじめます~

ぽかんとして周さんを見やれば、涼しげな顔で腕を組んでいる。


「夫婦になるのなら、一緒に寝るのは当然だろう」


きっぱりと断言され、心臓が飛び跳ねると同時にギョッとした。

初日から一緒に寝ると!? 確か、さっき覗かせてもらった周さんの寝室には、キングサイズのベッドがひとつ置かれていただけだった気が……。

たとえ広々としたベッドで距離を取って添い寝するだけだとしても、刺激が強すぎる。こういうコトがご無沙汰な私は、気持ち的には処女同然なんだから!

動揺しまくりながら、今しがたの彼の発言に少々抵抗してみる。


「そう、ですけど、私たちはまだ他人の域を超えていないですし……!」

「他人の域を超えるのがベッドの上だったりもするが?」


間髪入れずに、艶めかしい流し目と共に突拍子もない反論が返ってきて、私は一気に顔を熱くして押し黙った。

ちょっと待った……今のは、ただ寝るって意味じゃないよね? 突拍子もない言動をするのがこの貴族様の特徴だったりするから、冗談なのか本気なのか全然わからない。