でも、こんな私に好意を抱いてくれたことには感謝したいし、周さん共々これからも付き合いは続けていけたらと思う。
……そう、これからも。私は周さんと、彼を取り巻く人たちと一緒に生きていきたい。その気持ちだけは変わらない。
「いつかふたりが親しい仲になったとき、私は一柳家の立派なお嫁さんとして見守っていられたらいいな」
物憂げな笑みをこぼしてひとり言みたいに呟くと、富井さんは再び心配そうな様子に変わって顔を覗き込んでくる。
「やっぱりなにか悩んでるんでしょ。大丈夫?」
そう問われて、ふと少し前の記憶が蘇る。ディナーショーで富井さんと話したときのことだ。
あのときも心配されたけれど、私は迷いなく『大丈夫です』と答えていた。
ただただ、周さんと一緒にいたい想いだけでそう答えていたのだが、あの頃は確かに自信があった。そのくらいのブレない強さを取り戻したい。
「大丈夫……って、もう一度自信を持って言えるようにしなきゃ。実家に帰って、人生の大先輩のお母さんに勇気をもらってきます」
いくらか明るさを取り戻した笑顔を見せると、富井さんは深く突っ込んでくることもせず、優しい表情で「うん」と頷いた。
……そう、これからも。私は周さんと、彼を取り巻く人たちと一緒に生きていきたい。その気持ちだけは変わらない。
「いつかふたりが親しい仲になったとき、私は一柳家の立派なお嫁さんとして見守っていられたらいいな」
物憂げな笑みをこぼしてひとり言みたいに呟くと、富井さんは再び心配そうな様子に変わって顔を覗き込んでくる。
「やっぱりなにか悩んでるんでしょ。大丈夫?」
そう問われて、ふと少し前の記憶が蘇る。ディナーショーで富井さんと話したときのことだ。
あのときも心配されたけれど、私は迷いなく『大丈夫です』と答えていた。
ただただ、周さんと一緒にいたい想いだけでそう答えていたのだが、あの頃は確かに自信があった。そのくらいのブレない強さを取り戻したい。
「大丈夫……って、もう一度自信を持って言えるようにしなきゃ。実家に帰って、人生の大先輩のお母さんに勇気をもらってきます」
いくらか明るさを取り戻した笑顔を見せると、富井さんは深く突っ込んでくることもせず、優しい表情で「うん」と頷いた。



