二日後、周さんは二泊三日の出張で京都に出かけていった。

プロポーズを保留にして以来あまり話はせず、気まずい空気が漂っていたから、今距離を置くのは正直ほっとする部分もある。

周さんは久しぶりに険しい顔をしていて、ああ、いつの間にか彼の雰囲気も柔らかくなっていたんだな、と今になって気づいた。

彼がいないひとりの部屋やベッドの中が、ものすごく寂しいことにも。

仕事をしている間はよかったものの、出張一日目の夜は精神のバランスが崩れたみたいに涙が止まらなかった。

昨夜も少し泣いて、お風呂に入らないどころか、着替えもせずに早々と寝てしまった。

おかげで、三日目の朝である今は早くに目が覚めたのだが、仕事が休みなのをいいことに布団に包まったままでいる。最近ずっと身体が怠くて、起き上がりたくないのだ。

ジャージの日々も卒業して、ほのかちゃんに頼らずとも掃除を心がけるようにして、ようやく干物女からは一歩抜け出せたと思っていたのに、今日はすっかり元通りになっちゃったな……。