『彼女でもないし、
友達…ってだけだから。
そりゃ心配はあるけど…悠樹がいんだろ。』



そんなことまで言われなきゃいけない?

こんなに冷たいんだね……




ずっと言おうとしていたことが脳裏をかすめるけど、言ってはいけない。

口をつぐんだ。



『ひかり、何が言いたい?何かあるんやろ?』

『こんなこと言っていいか分からないけど……
みな、誠実のこと…好きなの。』

『なんとなくわかってる。
気づいてた。
それでも変わらないから』

『誠実、そんな冷たかった?
私の知る誠実じゃないよ!ガッカリしちゃった』



誠実に言われる前に、
涙をこらえながら教室を飛び出す。



『ひかりぃ〜…ひかり、待て!』