【大好きな光里へ。
楽しかった…
本当に幸せすぎるくらい楽しかった…
今、おれはベッドの上だから汚い字だけど許して…。
治れば、また幸せな時間…そう思うけど、
きっともう治らないと思う。
ごめんな。光里。
せいじが君を思って支えてくれる、そう思うしかない。
本当にごめんね…。
ひかり、ありがとう。
航大より】



一枚の手紙に書き記されていた文章。



誠実の手からじかに渡されて読んだとき…、
泣いたよ。



隣には、
以前のように誠実がいてくれた。


一緒に泣いた。





苦しいなか、
手紙まで書いていたんだね…航ちゃん。



何を考えていたのだろう…

何を思っていたのだろう…




今になっても分からないまま、
時だけが過ぎ去ってしまった気がする。