彼女がどう思っているか…。



何一つ考えていなかった。





お風呂から上がってきたところ、
目の前には光里が作ってくれた料理が並ぶ。





『美味い。うん、美味しい。』





幸せを身に染みて感じていた。





阿佐と会っていたりしたことなんて、
俺の頭からかき消されていた。





見たことのない洋服がかかっているのを目にして気づいた…





『こんなの着てた?』

『1500円で買ったんだぁ。可愛くない?』





ワンピース…

Tシャツとズボンばかり履く彼女しか見たことなかった俺にとっては新鮮でしかない。





『どこに着て行ったの?おしゃれじゃん?』



このとき、
忘れていた名前をふと思い出した。