このとき、





♪♪ プルプルルル ♪♪





『誠実かも知れない…。電話が…。
阿佐くん…ごめんね』




携帯がずっと鳴り響く音を聞いて、
阿佐くんから離れた。





『誠実?ごめんね。寝てたの……。大丈夫。
そっか。
あさって?弟、大丈夫?
きちんと看病してあげてね。
またね』





弟が入院したと言う電話が入って、
やっぱり心配が増えてしまった夜…





『誠実…弟どうなの?』

『入院しちゃったんだって。あさって、帰って来るって…』





阿佐くん、
躊躇いがちに座り込み出していた。





『心配だなぁ。家族思いだな、あいつ…』

『うん、そうなの…。尊敬しちゃうか……あ、ダメ…。阿佐…くんっ…』