私は別れたあと、
誠実に貰った指輪を外し…
そっと机の中に忍ばせていた





その指輪の入った箱を取り出して、
指にはめた。





希望が見いだせたよ、誠実くん…





左手の親指に光る指輪を見つめて、
何だか嬉しさが増す。





その夜、



『元気だなー。昔の光里や。そんなお前が好きや』

『元気になりました。ありがとう〜』




本当は会いたかった…





元気になった姿、
卒業したこと、


会って報告したかった…





『いつかは嫁にもらうから待っておけよ?』

『会ってから聞きたい』





しかしながら、
シャイな誠実は恥ずかしいみたい…





『いつかは嫁に行くからー』