私は専門学校に入学した19歳の冬、
胃癌という病気で入院…





一時退院した時から、
再入院し直して…回復しつつある翌年の春まで誠実だけはずっといてくれた。



学校も行かなくちゃいけないのに…



周りの同級生たちも遥々、博多まで来てくれたのが勇気に繋がっていた。





『2年生でしょ? 回復しつつあるし、退院だもん。帰っていいから…』

『大丈夫。完全に大丈夫ってなるまでいるから…』



両親もそう言っていたのに、
誠実は行動を拒んで。



『留年しちゃわない?』

『先生たちとは話してるし、
課題とかも提出したから心配要らない』





冬が終わりを告げ、
春らしくなって桜の花が咲き始めた…