『やめておけ…。また、貧血が来る…』




俺が光里をベッドの布団に戻すように、
抱っこした。





身体は病気になって痩せてしまったようだ。

…腕や足は筋肉が落ちている。





『ゆっくり寝て…。良かった、友達や誠実くんが来てくれて…』

『うん、ありがとう』





この日、平日だからお父さんは会社なんだろう。

お母さんがつきっきりで看病していた。





『明日、帰っちゃうんでしょ?』

『うん、一度帰るけどまた来る…』

『せいじ…、学校…あるじゃん?』

『大丈夫…心配しないで』

『するよ!』





しばらく話してたけど、
仕草や言葉があの頃と同じだった…



ふと、
あの頃のふたりに戻されているように感じた。