卒業式の前日__



『泣かないでね、誠実…』

『お前だろ、それ。泣くなよ〜…』



それを言うと、
光里が良くする頬を膨らませるのを見た。





『泣かないよぉ〜』



この強がり…


でもそんな光里のことが好きだ。





2日後…
俺たちは旅行に立つ。



最終チェックをするふたりの時間…
そんな時間が来ていることを実感しながら。



あれも持っていく…

あれを忘れないこと……

光里の口から漏れる。




『明日は卒業式かぁ〜』

『早かったよね!』



卒業することがまだ信じられないでいる。



今を思えば…
野球漬けの日々を過ごしながらも、
光里に惹かれて告白して。