密かな狙いがあったのは間違いない。

内申書も良く書いてもらえるんじゃないか?って言う淡い期待…




その日、
立候補することにして…


立候補期間中は、
校舎の外で呼びかけた。




『悠樹…マジ?』



望奈が何やら気に入らない様子。



『変わんねーよ。お前とは。ずっと好きだし…』

『じゃなくて…。一緒に帰りたいのに…。
帰れなくなるじゃん』




そうだ。
今、順風満帆だってのを彼女自身も思っていた。



『応援してくれよ…、望奈‼︎』

『わかった』



彼女は渋々と俺のわがままを受け入れてくれた。



毎日毎朝、
クラスメイトが必死に声を枯らしてくれた期間内の応援演説。