憧れのあの人と

「かすみん、ちょっと、トイレ行ってくるね。」
「うん。」
ヤバイ。なんだか、涙が出てきそう。
「水雫、ここで何して?」
「ちょっと、散歩的な。」
「なんか、言われたのか?」
心配されると、なんだか、涙が溢れそう。
「我慢しないで、泣けよ。」
楓、そんな事言わないでよ。
「あれ、水雫ちゃんじゃん。」
「先輩………」
「あぁ、そっかぁ。
自己紹介してなかったね。
俺は、神崎 瑞稀(かんざき みずき)。
副委員長。よろしくね〜♪」
「水雫は、これで失礼します。
授業に遅れちゃうので。」
「なんか、嫌な事あったんじゃないのか?」
「そんな事、無いですよ〜。
水雫ごときに、絡んでくる人なんていませんよ〜w」
「かすみん、待たせてるから。」
楓は、いきなりスマホを取り出して、誰かに電話を掛け始めた。
「もしもし。」
[何〜。お兄ちゃん!]
「あのさぁ、水雫が具合い悪そうだから、保健室連れていくわ!」
[会ったの?]
「うん。」
[今から、行くから。どこ?]
「もう少しで、授業始まるから、霞は、来るな!」
[分かったよ。]
なんの、会話してるのか、分からない。
「水雫ちゃんさぁ、彼氏いるでしょ?」
「いませんよ〜。」
「こんなに、可愛いのに〜!!」
「そんな事、ありませんよ〜。
でも、楓先輩や瑞稀先輩は、彼女いますか?」
「居ないよ〜。そんな、チャラくないから遊ばないし。」
「瑞稀先輩は、小学生の頃からバスケしてたんですか?」
「うん。してたよ。水雫ちゃんは?」
「してたって、言っていいのかなぁ。
ある事情で、ほとんど休んでたし。」
「そうなんだぁ。」
そして、いきなり、楓にお姫様抱っこをされた。
えぇ!?何がどうなって起きたのか分かりなくなって、意識がとんでしまった。

瑞稀〜Side〜

水雫ちゃん、どうしたのかなぁ。
嫌なことがあったのかなぁ?
遠慮しているのかは、分からないけど、辛そうだった。
水雫ちゃんは、ぶりっ子などの派手さやウザさがない。
比べて、まぁ、礼儀が良くて、皆の役にたとうと頑張っているように見える。
そして、どんなに辛くなっても、下手な手は使わないなどと、聞いたことがあるくらいだ。
可愛くて誰もが虜になりそう。

〜Side〜終わり