クリスタの起こした風とレアの炎が混ざり、霊を飲み込んでいく。小百合の放った弓が機械を破壊していく。泉も水で防御したり、攻撃をしたりした。

四人はまるで曲芸師のように、マジシャンのように、鮮やかにそして美しく霊を倒していく。それは誰もが見とれてしまうほどの美しさだった。

一時間もしないうちに、霊たちを除霊した。機械はもう使い物にはならないだろう。

「……ッ!おのれ、覚えていろ!!」

ライサンダーはそう言い、一瞬にして姿を消す。どこか遠くへ逃げたのだろう。犯人は逃してしまったが、今はそれよりも大切なことがある。

くるりと泉はみんなの方を向いた。

「みんな、助けに来てくれてありがとう。心配かけてごめんなさい!」

そう泉が頭を下げると、「ほんとにもう!心臓が止まるかと思ったんだからな!」とレアとクリスタが泣きながら言う。

「……無事でよかった」と小百合が泉を抱きしめた。

「泉ちゃん、お疲れ様」

無表情ではなく、優しく微笑みながら真子が言った。

泉は泣きながら何度も頷き、「ごめんなさい、ありがとう」と繰り返した。