陽介くんは聖くんが投げたボールを取らず、俯いたままだった。 「お、どうした陽介?」 聖くんも陽介くんの異変に気づいたらしい。 「藤宮って、好きな人…いるの?」 黙ったままだった彼からの、突然の質問だった。