幸せな結末

「俺、理恵の病気が分かって、ちゃんと俺たち向き合えてるって思うんだ。お互いの顔を合わせて、たくさん話して、思いやって。」
「・・・」
「前に俺たちはもうだめかもしれないって思ってたけど、今はもう思ってないよ?」
朝陽の言葉が理恵の心に響く。
「だから、理恵がつらくなったら、治療をいつ辞めてもいいと思ってる。どんな現実でも俺は受け止める。理恵が元気でいてくれたらそれでいいんだよ」
昔から変わらない朝陽の目。

朝陽の言葉を信じたい。

理恵は朝陽に抱き着いた。
「こんな私だよ・・・?ポンコツじゃん・・・」
病気になってから朝陽に頼るばかりでなにもできていない気がしている理恵は朝陽に素直な言葉をぶつけた。
そして心の中でいう。

こんなんじゃ、朝陽の気持ちがもっと離れていっちゃうよ・・・。
私は朝陽を失いたくないよ・・・。