幸せな結末

医師からの説明の後車いすで病室に看護師が理恵を連れてきてくれた。
「ありがとうございます」
「着替えを済ませてから薬局でお薬をもらってくださいね。なにか副作用が出た時には病院に連絡ください。CTに異常はありませんでしたが気分が悪くなったり、耐えられないような頭痛がするときにはすぐに受診してください。」
「はい」
「大丈夫ですか?立てますか?ご主人はどこに行かれたんですか?」
「大丈夫です。ありがとうございました。」
朝陽はどこにいったのだろうか・・・。
病院から呼び出されたのかな・・・。そんなことを考えながら理恵は着替えを始めた。

まだ頭がくらくらする。
手に心臓があるように痛む。

でも今は痛む手が、心の痛みをごまかしてくれているようでちょうどよかった。


ひとりになると思い出す。
朝陽の言葉を・・・。