離婚していた時も朝陽は大切に指輪をとっていた。
新しい指輪を買おうという朝陽に理恵は首を横に振った。
遠回りしたけど、今までのひとつひとつの思い出は大切な朝陽との時間だ。
その時間があったからこそ今の幸せがある。何一つ無駄な時間なんてなかった。
だからこそ新しい指輪ではなく、初めて二人で選び人生を歩むと決めた時から一緒のこの指輪がよかった。
理恵の薬指にももちろん同じ指輪が光っている。
「じゃあ8時ころに」
「うん」
「いってらっしゃい、行ってきます。」
「行ってきます、行ってらっしゃい」
外科は4階。産婦人科は6階。
エレベーターの扉があくと朝陽は理恵の頬に口づけて降りた。
誰かに見られていないかひやひやしながら理恵は再び扉が閉まるエレベーターの中で頬をパタパタと仰いだ。
新しい指輪を買おうという朝陽に理恵は首を横に振った。
遠回りしたけど、今までのひとつひとつの思い出は大切な朝陽との時間だ。
その時間があったからこそ今の幸せがある。何一つ無駄な時間なんてなかった。
だからこそ新しい指輪ではなく、初めて二人で選び人生を歩むと決めた時から一緒のこの指輪がよかった。
理恵の薬指にももちろん同じ指輪が光っている。
「じゃあ8時ころに」
「うん」
「いってらっしゃい、行ってきます。」
「行ってきます、行ってらっしゃい」
外科は4階。産婦人科は6階。
エレベーターの扉があくと朝陽は理恵の頬に口づけて降りた。
誰かに見られていないかひやひやしながら理恵は再び扉が閉まるエレベーターの中で頬をパタパタと仰いだ。



