幸せな結末

理恵もその朝陽の言葉の裏に大きな覚悟があることを知っていた。
「もう言わないから。」
「ん?」
「最後だから」
「なんだよ」
「ごめんね」
理恵の言葉に朝陽は微笑みながら答える。
「おう」
と。



二人は病院から続く道を手をつなぎ歩き始めた。

理恵が朝陽を見ると朝陽が理恵に視線を向けて微笑む。

理恵も朝陽に微笑みを返した。


これから先、どんなことがあってもこうして二人、一緒に歩んでいくのだと思うと冷たい風にも負けない温かさで包まれた。