幸せな結末

「私、また看護師に復帰する。」
病院からの帰り道。理恵は運転する朝陽に告げた。
「そっか」
朝陽はそれ以上何も聞かないでくれている。
「私、また頑張れるかな。」
「頑張れるよ。」
朝陽はそっと理恵の手を握った。
「無理だけはするなよ?」
「うん」
「頑張れ」
「うん」

まだ手に残る赤ちゃんのぬくもりを思い出す。
心から祝福する気持ちが湧き上がってきた。

大丈夫。
看護師として新しい命と再び向き合える。
そう思えた瞬間だった。