「いつから？」
「え？」
「いつからこの状態なんだ」
朝陽の顔が怒っている。
「へ？」
「へじゃない。」
朝陽が怒ることはほとんどない。
「体調、悪かったんだろ？いつからだ？」
「連勤で疲れてるだけだよ。」
理恵がごまかそうとすると朝陽はさらに眉間にしわを寄せて険しい表情になった。
「病院に行こう。」
「へ？」
朝陽は理恵の首元やお腹を触診した後、理恵の体を起こした。
「病院に行って検査しよう。甲状腺が肥大してる。不整脈もあるし、体重もかなり落ちてる。」
甲状腺・・・？
理恵は自分が体調不良でもそこは考えていなかったと思った。
「なんで連絡しない。なんで俺に言わないんだよ。」
「ごめん」
「なんのための夫婦なんだ。」