幸せな結末

朝陽の最後という言葉がちくりと理恵の心に刺さる。
「おせっかいもこれで最後にするから。」
「おせっかいなんかじゃない。」
理恵は自分でも驚くほどの勢いで朝陽にそう告げていた。

いつだって朝陽は自分をおもっていろいろとしてくれていた。

これはおせっかいなんかじゃない。
愛情や思いやりだったと理恵はわかっている。

「なら、よかった。」
朝陽が昔のように無邪気に微笑んだ。

その顔をもう一度見られると思っていなかった理恵は泣きそうになるのを我慢した。

理恵は朝陽の申し出に断れず、身支度をする間朝陽を部屋へ入れた。