理恵が大葉を積んで台所へ戻ると何やら朝陽と母が話をしていた。
「もしかして、理恵ちゃん、おめでたなの?」
朝陽の母が朝陽に小声で聞く。
「なんで?」
「だって、痩せたし、あんたがこんなに理恵ちゃんについて歩いて心配そうにしてるから、もしかしてつわりかと思って。」
「違うよ。妊娠してない。」
「そうなの?でもあんたたちだってもうそろそろいい年でしょう。結婚してからだってたってるし。ほら、今は不妊症の人が増えてるって言うじゃない。心配してるのよ?母さん。」
理恵は足がすくみ台所に入れなかった。
「理恵ちゃんは不妊症じゃないでしょうね?母さん、孫の顔は見たいわよ?」
「母さん、理恵には絶対にその話するなよ?」
「なんでよ。私は心配して」
「俺は別に理恵と子供が欲しくて結婚したわけじゃない。子供のいる夫婦だっていつかは父さんと母さんみたいに子育てが終わって自分たちの時間ができるだろ?子供がいなければ夫婦二人の時間を子供のいる夫婦よりはいっぱい楽しめるんだ。それだっていいって俺は思ってるよ。」
「でも、子供がいればいたで幸せ倍増よ?」
理恵は摘みたての大葉を握りしめた。
「それは一般論で、俺たちにとっての幸せはそうじゃないかもしれない。大事なのは今幸せかってことだろ。」
朝陽の言葉が理恵の心に響く。
「もしかして、理恵ちゃん、おめでたなの?」
朝陽の母が朝陽に小声で聞く。
「なんで?」
「だって、痩せたし、あんたがこんなに理恵ちゃんについて歩いて心配そうにしてるから、もしかしてつわりかと思って。」
「違うよ。妊娠してない。」
「そうなの?でもあんたたちだってもうそろそろいい年でしょう。結婚してからだってたってるし。ほら、今は不妊症の人が増えてるって言うじゃない。心配してるのよ?母さん。」
理恵は足がすくみ台所に入れなかった。
「理恵ちゃんは不妊症じゃないでしょうね?母さん、孫の顔は見たいわよ?」
「母さん、理恵には絶対にその話するなよ?」
「なんでよ。私は心配して」
「俺は別に理恵と子供が欲しくて結婚したわけじゃない。子供のいる夫婦だっていつかは父さんと母さんみたいに子育てが終わって自分たちの時間ができるだろ?子供がいなければ夫婦二人の時間を子供のいる夫婦よりはいっぱい楽しめるんだ。それだっていいって俺は思ってるよ。」
「でも、子供がいればいたで幸せ倍増よ?」
理恵は摘みたての大葉を握りしめた。
「それは一般論で、俺たちにとっての幸せはそうじゃないかもしれない。大事なのは今幸せかってことだろ。」
朝陽の言葉が理恵の心に響く。



