「これ……」
中から出てきたのは、女性物の服だった。しかも、何セットか。
動きやすそうだけど、女性らしさもちゃんと兼ね備えた、きれいめカジュアル。
「気に入ったら着てくれればいい」
「うそ、いいの? 嬉しい!」
普段自分では選ばない服ばかりで、テンションが上がる。
オシャレに興味はあるものの、お店に行った途端に何を着ていいかわからなくなってしまうのだ。
「そういえば、明日着る服がないんだった。これで安心だね」
羅良のワンピースは完全おでかけ用で、家で着ていたら「めっちゃきばってるやつ」になりかねない。
もしかして、裕ちゃんそこまで気を回してくれたの? 私が恥をかかないように。
じーんと胸が熱くなる。
私、この人と結婚してよかった。
って、違った。結婚してないんだった。何回間違えるんだ。
「喜んでくれてよかった」
裕ちゃんはにっこりと笑った。
破壊力抜群の笑顔は、私の胸をときめきで爆発させるのにじゅうぶんな威力を持っていた。



