いきなり強引にキスしたりするし、ちょっと変なところもあると思っていたけど、まさかそのような生々しい想像をしていたとは。
「早く本物の夫婦になろう」
「あ、あわわわ……」
「なんてな。そう警戒するな。希樹はピュアだなあ」
いや、私だって年相応の女子だから、そういうことをまったく知らないわけじゃない。ピュアっていうのとはちょっと違う。
「ただ、免疫がないだけです」
ランチを食べ終えた私は、キッチンの方へ逃げた。
冷たい水を一気飲みし、顔のほてりをなんとかしようと試みる。
一方裕ちゃんは、広い背中を揺らして笑っていた。
ひと休みして、明日の準備にとりかかる。
「さあ! 私は何をすればいいですか!」
完全に教えてもらう立場の私は、髪を束ねて裕ちゃんにたずねた。
「まず、いも洗って」
「いも」
「あと、人参とたまねぎも皮剥いて洗って。ピーラーそこにあるから」
「……カレー?」
小学生のときの野外活動を思い出した。
カレーは美味しいけど、おもてなし料理ではないような……。



