適当にゼリーを買って実家に行くも、父に「裕典君にインフルエンザをうつすわけにはいかないから」と玄関先で帰された。
そのまま、裕ちゃんの車でスーパーへ向かう。
「いったい何を作るの?」
「それほど特別なものは作らない。普通でいいんだ」
マンションの近くのスーパーに着く。
まだ開店間もないからか、あまりたくさんの車は停まっていなかった。
まるでイタリアンレストランのような外観の建物の中に入ると、色鮮やかな野菜が私たちを迎える。
「さて、適当に入れるか」
裕ちゃんはカートにカゴを乗せ、売り場の野菜を次々に手に取る。
「そんなに使うの?」
「まとめ買いしておけば、希樹が毎日買い物に出なくても済むだろ」
なるほど、料理ができる人は、レシピに書いてある材料だけを買ったりしないんだ。
日持ちする野菜を買っておいて、あるもので料理するってやつね。
「今回は少なめにしておくか。今日仕込む料理で冷蔵庫がいっぱいになるだろうし」
裕ちゃんは考えながら、店内を効率よく回る。
なるほど、冷蔵庫の残り容量も考えて買い物をする、と。
頭の中にメモを残しつつついていくと、近所のスーパーにはない、輸入物の食品が目に付いた。



