お風呂のあと、ひとりになってから『義両親 おもてなし 料理』とスマホで検索する。
すると、出るわ出るわ。大きなテーブルにずらりと並べられた、色鮮やかな手料理。
「ぬおおおお」
検索するだけで頭がおかしくなりそう。
手巻きずしとか、自分で好きなものをとってもらうパターンはありかな?
一瞬、たこ焼き器を置いてみんなでたこ焼きを焼く絵を浮かべてしまった。
セレブでもタコパするのかな……。
タコパって言えば、私と羅良の誕生日パーティーで、母がよくやってくれたっけ。
楽しかったなあ。ああいうのが楽しいのって、若者だけかな。
リビングでうんうん唸っていると、あとからお風呂に入って出てきた裕ちゃんにわしわしとタオルで頭を拭かれた。
「濡れたままにしておくと痛むぞ」
裕ちゃんは持ってきたドライヤーで、私の髪を強引に乾かす。まるで大型犬にするように。
なんか、昔母に髪を乾かしてもらったことを思い出すなあ。
母の手よりはるかに大きい裕ちゃんの手が、器用に私の髪を梳いていく。
頭が温まり、気持ちよくぼんやりしていた私の横に座った裕ちゃんは、自分の髪を乾かす。
ああ、なんだかいいにおい。湯上り裕ちゃん、大人になってから初めて見たな。
今夜はこのいい気持のまま寝よう。
「もう歯は磨いた?」
母親のような裕ちゃんのセリフに、子供の私はこっくりうなずく。
「じゃあ、早いけど寝ようか。今日は疲れただろ」
またうなずき、立ち上がる。後でリビングを出た裕ちゃんが明かりを消す。



