極秘新婚~独占欲強めの御曹司と突然夫婦になりました~


 半年後。

 街中の小さな教会で、ウエディングベルが鳴り響く。

「ああああ……」

 新郎新婦が教会から出てきた途端、泣けてきた。

 っていうか、朝からずっと泣きっぱなしだ。

 花嫁は私と同じ顔をしている。

 そう、今日は羅良の結婚式。

 もちろん、男装女子の彼氏さんとの、だ。

「羅良、綺麗だねええええ」

「お前も式のときは、負けないくらい綺麗だったよ」

「うそぉぉぉ」

 母は羅良のことを受け入れたけど、父はなかなか心の整理ができないようだ。

 ただ、ふたりのことを邪魔する気もないようで、式にはちゃんと参加していた。

 父も羅良の幸せを願う気持ちは同じなのだろう。

 戸籍上は夫婦になれないふたりだけど、神様に永遠の愛を誓って、心はしっかり結びついたみたい。

 生まれたときから一緒にいたけど、今日が一番綺麗だよ、羅良。

「よかった、よかった……」

 感極まって泣きじゃくる私の手を、裕ちゃんがずっと握っていてくれた。

 披露宴もない、本当に小さな式だったけど、幸せそうな羅良を見られただけで、胸がいっぱいだ。

 新郎新婦がゲストを見送る際、羅良が私を見てふきだした。

「ひどい顔。泣きすぎよ」

「うう……だって……」