極秘新婚~独占欲強めの御曹司と突然夫婦になりました~


 服もゆったりしたニットと、タイトスカート。今まで避けてきた足を出すスタイル。

 だって、私のシシャモみたいなふくらはぎを、彼は綺麗だと言ってくれたんだもの。

「よし! 行こう!」

 いつもなら「おっし、行くぞ!」なのだけど、格好を綺麗にすると、言葉遣いも引っ張られるようだ。

 緊張を深呼吸で緩和し、思い切って部屋を出る。

「お母さん、いってきます」

「あらっ、いきなりどうしたの。就職活動?」

 本気で怪訝そうな顔をしている母が面白くて、笑った。

「ちょっと、ね」

「イヤだわあ、雨が降るのかしら。ああ、失踪しないでよ」

「わかってるよ」

 羅良のシュークローゼットから拝借したパンプスを履き、外へ出た。