私は、血の気が引いた。
「床に落ちてないの?」
「さっき見たんですが、紙一枚、落ちていないくて。」
私と内本さんは、もう一度デスクの下を、かがんで見た。
「本当だわ。」
内本さんは、手を振り払うと、資料の束を一枚一枚確認するようにめくった。
「他の資料の中に紛れ込んでいないかと思ったけれど、ないわ。」
デスクの上に資料を置いた内本さんは、顔を両手で覆った。
「どうしよう。」
本気で困っている内本さんを見るのは、初めてだった。
私こそ、どうしよう。
こんなに内本さんを困らせて。
それよりも、五貴さんの書類、どうすればいいんだろう。
「……社長に正直に言って、もう一度作って貰うしかないわね。」
私の背中が、ゾクッとした。
「私は、社長室の中を探してみるわ。あなたは、社長にもう一度資料を作って貰うように、お願いして。」
「で、でもっ!」
上手くいくんだろうか。
「床に落ちてないの?」
「さっき見たんですが、紙一枚、落ちていないくて。」
私と内本さんは、もう一度デスクの下を、かがんで見た。
「本当だわ。」
内本さんは、手を振り払うと、資料の束を一枚一枚確認するようにめくった。
「他の資料の中に紛れ込んでいないかと思ったけれど、ないわ。」
デスクの上に資料を置いた内本さんは、顔を両手で覆った。
「どうしよう。」
本気で困っている内本さんを見るのは、初めてだった。
私こそ、どうしよう。
こんなに内本さんを困らせて。
それよりも、五貴さんの書類、どうすればいいんだろう。
「……社長に正直に言って、もう一度作って貰うしかないわね。」
私の背中が、ゾクッとした。
「私は、社長室の中を探してみるわ。あなたは、社長にもう一度資料を作って貰うように、お願いして。」
「で、でもっ!」
上手くいくんだろうか。



