アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚

「家に……帰った?」

「ああ。林は、平日5日泊まり込み勤務だからね。今頃家で奥さんと、のんびり過ごしているんじゃないかな。」


ええっ!?

林さんって、結婚してたの!?

しかも、平日この家に泊まり込み?

ん?確か、そんな事言っていたような、言ってないような。

って、待ってよ。

林さんも、週末婚じゃん。


「まさか週末婚は、林さんの影響?」

「ん?何か言った?」

のんびりしている五貴さんを見て、何故だかお腹が空いてきた。

「……朝ご飯。作ろうか。」

思わず言ってしまったのが、悪かった。

「おっ、奥さんの手料理。いいね。」

期待されると、新妻の本領、発揮したくなるよね。

「ちょっと、待っててね。」


私は勇んで、冷蔵庫の扉を開けた。

ところが、中身はほとんど空っぽ。

水しかなかった。


「どうした?つむぎ。」

「……空っぽ。」

「空っぽ?」

「食料がない。」