最後の店ではアキラが待っていた。




もう洋服などは懲りごりと思っていたからアキラがいる店を見て驚く。




そこは意外にも調理器具や小物などを扱っているお店で、私はお店の中をじっくり見ながらマンションでも今後使えそうな食器や調理器具を買った。




アキラが払おうとしたがこれは私が使うものだからと言い張りなんとか自分で払うことが出来た。




さりげなく荷物を持ってくれるアキラにお礼を言って店の外で待っている棗たちの元へ行く。




「もういいんですか？」と無限




私は頷いた。





「では車に戻りましょう」




また沢山の視線を集めながら車へと戻った。




時刻は５時頃だろうか。




出掛けるときには電気を消したはずの別荘に明かりがついていた。





まさか泥棒だろうか。





「俺たちが先に入って見てきます。棗と美幸さんは後から来てください。」





心配になって無限の服を掴んだがその手を棗に取られる。





「大丈夫だ」




それでも不安の消えない私の頭に無限が手を置いて撫でてくれた。




買った荷物を持って別荘に入って皆。




私は棗を見る。




「…どうした？」




「泥棒かな？」




「……大丈夫だ。」




少しして棗の携帯が鳴った。




「行くぞ」




私の手を握って別荘に入ろうとする。




「だ、大丈夫だったの？」




「あぁ」




棗がドアの前から退く。




心配だった私は急いでドアを開けると





パァンパァンパァン！！！




突然の発砲音とちらちら動く光に驚いて呆然と立ち尽くす。







一体何が起こったのか。








「……え？」








「「「「「ハッピーバースデー！！！！」」」」」