教室に向かう私の足取りはかなり遅い。




しかしそれに文句を言うどころか一緒にゆっくり歩きながら話をする伯。




「…そういえば、駐輪場に沢山バイクがあったけどあれ何?」




その私の言葉に伯は一瞬難しい顔をしてそれから困ったような顔をした。





「……実はこの高校、見た目は綺麗なんだけど意外と暴走族とかがいるんだよね~~。あのバイクはそいつらの。」




私は目を丸くした。





「え、ここって不良高校?」




「いや……評判は悪くないんだぜ?むしろ勉学は高いレベルなんだ。ただ不良が多いって言うだけで」




「……へーー。不良なのに頭いいんだ」




「まぁほとんどはな。授業に出なくてもテストの点数さえよければ留年しない制度もあるし。」




以外と人気なんだぜ、と言う伯。




私は暴走族がいることに少しだけ驚いたがまた無表情に戻る。




いたとしても関わらない。





それが私が私を守る方法。








他人と関わることなんてしない。