飲み物を飲み終えアキラがゴミを捨てに行っている間、大人しく待っていた私を5人の少し柄の悪い男子高校生が取り囲む。






「ねぇ君一人なの?」

「え、めっちゃ可愛いし!!」

「俺らと一緒に遊ぼうぜ!」






「……」






完全に無視していると男子高校生達は未だ何か言い続けていたが何も言わない私を見て勝手に腕を掴んで立たせてきた。






無表情でその手を振り払う。





「おいおい、俺らにそんな態度とっていいわけ?」

「俺らこの辺のシマ張ってる暴走族の鳳凰だぜ?」





「ハハ。鳳凰みたいな雑魚が話し掛けていい存在じゃないよ、この子は」






アキラがさっと私の前に立つ。





普段からは考えられないような殺気を醸し出しているのは怒っているからなのか。






「あぁ?お前俺ら鳳凰の事知らねーだろ」






「関東No.8の鳳凰でしょ?そんな低俗が威張ったところで無意味だよ。」





「さっきから聞いていれば随分と強気じゃねーか、お前?」





「お姫様の前で格好つけたいみたいだけど俺らを敵に回してどうなるか分かってんのー?」





「美幸ちゃん、自己紹介できる?」






黒姫の。





私は頷く。






「その台詞そのまま返すよ。」