夕方になるまで皆でわいわいと話して騒いで夜になって棗達は帰っていった。





自分の部屋で荷物を片付けながらアキラに貰った写真たてを机に飾り、二枚の写真を入れる。





一枚は別荘で撮ったもの。




もう一枚は先程、伯と昌廣と三人で撮ったもの。




それを眺めていると自然と顔が微笑んでいることに気付き、また微笑んだ。






「…楽しい…か」






今まで理解することが出来なかった気持ちが今ではしっかりと理解できていた。





机の電気を消してベットに横になる。





チャリン





首筋にひんやりとした物が落ちてきた。





無意識にそれに触る。





帰る前の別荘で気付いた棗に対する気持ち。





それは一体なんなのか………