「舞子先輩と来いよ。あの人毎年来てるみたいだから、今年も来るだろうし。…いいか、絶対1人で来んなよ?」


舞子さん!一緒に行きたい〜っ!
後で連絡しよう!

でも…


「どうして1人はダメなの?」


他校に一人で行くのはちょっと勇気いるけど、別に1人でも大丈夫なのに。


「ダメなもんはダメ」

「え、でも…」

「返事」


うっ…。

そんな真っ直ぐな目で私を見ないでっ!
心臓が持たないから!


「わ、分かった…」

「ん」


ハルは「守れよ」と私の額にコツンと自分の額をぶつけると、立ち上がって洗面所へと歩いていった。


「っ…」


な、なに、今のっ…。

顔…顔が近かった…っ!!

心臓がドキドキしてる。
顔がすごく熱い。


明らかに以前より近くなったハルとの距離。私には、まだまだ慣れそうにないみたいです。