壁から顔を出して、駐車場を見た
キャバ嬢のカッコをした雪姫が頭を下げていた

「…やっべ…」

やべぇ。緊張してきた
背中で、かちゃっと刀の音がした

「陸…!!」

雪姫の小さいけど鋭い声が俺を呼んだ



やるしかねぇっ!!!!

飛び出して、地面を蹴った

「おうっ!!」

背負った竹刀袋の中から、一気に木刀とは違う本物の刀を引き抜いた

人は、殺さねえっ