(歩side)
何?
今の笑顔!!
クララちゃん、可愛すぎ!!
バイバイと言った時の
クララちゃんの笑顔が
天使みたいに可愛くて
俺はドキドキで固まってしまった
これって・・・
一目惚れ・・・だよな・・・
肩までのストレートなサラサラな髪
大きなビー玉みたいな瞳
背がちっこくて
リスみたいな子だな
タカタカタカタカ
クララちゃんが階段を駆け下りる音で
俺は我に返った
このまま
クララちゃんを追いかけなかったらもう
一生会えなくなる
これでサヨナラなんて嫌だ!
そう思った時には
俺も階段を駆け下りていた
「待って!待ってクララちゃん!」
「え?」
階段を降りきったクララちゃんが
俺の方を振り向いた
俺はクララちゃんに追いつくと
息を切らしながら言った
「こっちの世界、俺が案内してあげる」
「え?でも・・・」
「俺もっと
クララちゃんと一緒にいたくなっちゃった
ダメかな・・・?」
「ダメじゃ・・・ない・・・」
ヨッシャー!
とりあえずクララちゃんを繋ぎ止め成功だ!
「パンフレットに丸つけてるみたいだけど
どこ行きたいの?」
「え・・と
食べたいものがあるの・・・」
クララちゃんが恥ずかしそうに
パンフレットを見せてきた
「よし!一緒に食べに行くか」
「うん。」
「荷物貸して」
「え??」
「重いでしょ?俺が持ってやるよ」
「大丈夫、大丈夫!私持てるよ!
いろんな物詰め込んじゃったから、重たいし」
「一緒に歩く女の子に
重い荷物持たしておくなんて
男として自分が許せない!!
だから、なっ!!」
「ありがとう・・・」
「それと、はい!」
「??手??」
「こうやって繋ぐの
人間界で迷子になったら
帰れなくなるだろ?」
「う・・・うん
歩君って、本当に優しいね」
そのクララちゃんの笑顔、反則だ!!
花がふんわり開くような優しい微笑に
俺のハートは完全に射抜かれてしまった



