(歩side)
12月になり
商店街もクリスマスイルミネーションで
輝いている
「お願いがあるんだけど」
隣を歩くクララが
モジモジしながら言った
「冬休み・・・
歩君とできるだけ一緒にいたい・・・」
何を言い出すかと思いきや
なんて可愛いことを言うんだ!
クララは!
「お弁当屋ね
12月24日から1月5日まで
お休みなんだって」
「奏多たち
クリスマス&年末年始旅行に
行くって言ってたもんな」
「いつも学校とバイトで
歩君と一緒にいる時間が少ないから
この休みはたくさん一緒にいてほしい・・・」
「・・・・・」
「わがまま・・・過ぎかな・・・?」
わがままなんてとんでもない!
こんな可愛く甘えてくれるなんて珍しくて
俺はクララをギュって抱きしめた
「クララ、可愛すぎ!」
「私、歩君としたいことがたくさんあるんだ」
「何?」
「公民館で子供たちと遊びたいし
夜に、クリスマスツリーも見たい
美紅さんおススメの苺大福も食べてみたいし
言霊神社に初詣にも行ってみたい
あ、商店街で年明けの餅つきがあるんだって
つきたてのお餅っておいしいんだって」
「それだけ?」
「まだまだあるんだよ
でもね、一番やりたいことは
歩君とたくさんおしゃべりしたいんだ」
「俺も
クララとやりたいことを考えてもいい?」
「うん。すっごーく嬉しい」
公民館にいる子供たちのように
目を輝かせて笑うクララが可愛すぎて
俺はクララの頭をよしよしさすって
そのままクララにキスをした



