365枚のラブレター


(歩side)

12月になり
商店街もクリスマスイルミネーションで
輝いている



「お願いがあるんだけど」



隣を歩くクララが
モジモジしながら言った



「冬休み・・・

 歩君とできるだけ一緒にいたい・・・」



何を言い出すかと思いきや
なんて可愛いことを言うんだ!
クララは!



「お弁当屋ね
 12月24日から1月5日まで
 お休みなんだって」



「奏多たち
 クリスマス&年末年始旅行に
 行くって言ってたもんな」



「いつも学校とバイトで
 歩君と一緒にいる時間が少ないから
 この休みはたくさん一緒にいてほしい・・・」



「・・・・・」



「わがまま・・・過ぎかな・・・?」



わがままなんてとんでもない!



こんな可愛く甘えてくれるなんて珍しくて
俺はクララをギュって抱きしめた



「クララ、可愛すぎ!」



「私、歩君としたいことがたくさんあるんだ」



「何?」



「公民館で子供たちと遊びたいし
夜に、クリスマスツリーも見たい

美紅さんおススメの苺大福も食べてみたいし
言霊神社に初詣にも行ってみたい

あ、商店街で年明けの餅つきがあるんだって
つきたてのお餅っておいしいんだって」



「それだけ?」



「まだまだあるんだよ

 でもね、一番やりたいことは
 歩君とたくさんおしゃべりしたいんだ」



「俺も
 クララとやりたいことを考えてもいい?」



「うん。すっごーく嬉しい」



公民館にいる子供たちのように
目を輝かせて笑うクララが可愛すぎて

俺はクララの頭をよしよしさすって
そのままクララにキスをした