365枚のラブレター


(クララside)

「ひょえ~~~
 舞ちゃん・・・私・・・
 いっぱいいっぱいだよ~~」



人間界に来て10日



歩君と一緒にいられてハッピーなんだけど
人間界のことがわからなすぎて
毎日がクタクタ



魔法界の先生になるには
人間界のことも勉強しなければいけなかったから
本での知識はいろいろあった



だから
なんとかなるかもって楽観的に考えていた



でも
わからないことだらけだよ!!!



お金の払い方も
電化製品の使い方も



自分で昼と夜ご飯を作るのに
スーパーに行っても
魔法界と売っているものが全然違って
どれを買っていいかすらわからない・・・



しかも
1か月後には夏休みが明け
高校が始まる



それまでに
高1の夏までの勉強を
みんなに追いつくようにしなければ・・・



「クララ、頑張りすぎじゃない?

 勉強、歩君、また勉強って
 4時間くらいしか寝てないでしょ?」



「平気!平気!
 
 午後になれば歩君が癒してくれるもん
 そこでエネルギーチャージしてるから

 でも・・・
 金銭的に辛いんだよね・・・

 何か私にできるバイトってあるかな?」



「ちょっとクララ、
 バイトまでしたら、あんた倒れるよ!」



「そう言われても・・・

 私の今までの貯金も
 新生活必要な物を買ってたら
 もうすぐ底をつきそうなんだもん!

 バイトしないと生きていけない!」



「ま、私も
 クララが働けそうなバイト
 探してあげるから」



「舞ちゃん、ありがとう」



私は舞ちゃんに飛びついた



舞ちゃんはサバサバしていて
きついことズバズバ言ってくるけど
私のことを心配してくれてるのが
ものすごくわかる



舞ちゃんと歩君が
高校で同じクラスに
なってくれたらいいな・・・