──13:00。
RYUZAKI工房での打ち合わせ。
時間に遅れないように10分前に到着したけど、貴浩部長は不在だった。
出張先からまだ戻ってきていないらしい。
30分ほど待つと、貴浩部長が部屋に入ってきた。
「蘭さんお待たせしてすみません!午前中の内に戻る予定が、ちょっとしたトラブルで」
「いいえ、お忙しいのにありがとうございます」
「慌ただしくて申し訳ないですが、早速始めましょうか」
今日は佐伯主任不在での初めての打ち合わせ。
社に帰ってから報告しなければいけない私の責任は重大。
貴浩部長の一言一句も聞き洩らさないように、必死にメモを取りながら頭をフル回転させていた。
佐伯主任とコンビを組むってこと、足りなかったのは自覚や向上心だけではなかったようだ。
もっと佐伯主任の役に立てるような、パートナーとして胸を張れるようなデキる女になりたいという"自覚"だけははっきりと私の中に芽生えていた。
「お疲れさま。慌ただしくバタバタと進めちゃってごめんね。時間がないと焦って一気にやってしまったから、思いの外捗ったよ。ちょっと休憩しようか、疲れただろ?っていうか実は俺が疲れてるんだけどね。帰ってきて息つく暇もなかったからさ」
事務所で打ち合わせをした後、RYUZAKI工房の作業場である"工房"を見学させてもらった。
工房に入るのは初めてだったけど、シャイニングが発注している商品が作られている現場を見ることが出来て、とても興味深かった。
「今日は貴重な経験が出来ました。RYUZAKI工房の作業場を見せていただけて、勉強になりました。ありがとうございました」
「ははっ、それならよかった。せっかく蘭さんと2人きりになれたんだし、できるだけ長く引き留めたいと思ってたんだけど。喜んでくれたのなら良かったよ」
え………?
「ああ冗談だよ冗談。だけどもう少し俺の休憩に付き合って欲しいな。今夜また戻らないといけないから。束の間の休息なんだ」
RYUZAKI工房での打ち合わせ。
時間に遅れないように10分前に到着したけど、貴浩部長は不在だった。
出張先からまだ戻ってきていないらしい。
30分ほど待つと、貴浩部長が部屋に入ってきた。
「蘭さんお待たせしてすみません!午前中の内に戻る予定が、ちょっとしたトラブルで」
「いいえ、お忙しいのにありがとうございます」
「慌ただしくて申し訳ないですが、早速始めましょうか」
今日は佐伯主任不在での初めての打ち合わせ。
社に帰ってから報告しなければいけない私の責任は重大。
貴浩部長の一言一句も聞き洩らさないように、必死にメモを取りながら頭をフル回転させていた。
佐伯主任とコンビを組むってこと、足りなかったのは自覚や向上心だけではなかったようだ。
もっと佐伯主任の役に立てるような、パートナーとして胸を張れるようなデキる女になりたいという"自覚"だけははっきりと私の中に芽生えていた。
「お疲れさま。慌ただしくバタバタと進めちゃってごめんね。時間がないと焦って一気にやってしまったから、思いの外捗ったよ。ちょっと休憩しようか、疲れただろ?っていうか実は俺が疲れてるんだけどね。帰ってきて息つく暇もなかったからさ」
事務所で打ち合わせをした後、RYUZAKI工房の作業場である"工房"を見学させてもらった。
工房に入るのは初めてだったけど、シャイニングが発注している商品が作られている現場を見ることが出来て、とても興味深かった。
「今日は貴重な経験が出来ました。RYUZAKI工房の作業場を見せていただけて、勉強になりました。ありがとうございました」
「ははっ、それならよかった。せっかく蘭さんと2人きりになれたんだし、できるだけ長く引き留めたいと思ってたんだけど。喜んでくれたのなら良かったよ」
え………?
「ああ冗談だよ冗談。だけどもう少し俺の休憩に付き合って欲しいな。今夜また戻らないといけないから。束の間の休息なんだ」



