貴方に出逢えた奇跡(命のリレー)

私の車でアパートに向かった

助手席に大貴がいるなんて…ドキドキする

アパートにつき、部屋に入った

いつもは大貴の病室なのに…緊張する

大貴も緊張してるのかな⁇

大貴に

「何か飲む⁇」

と聞いてみると、ちょっと間があり

「コーヒーがいいかな⁇」

と言う

やっぱり緊張してるんだ!可愛いなあ!

「うん!わかった!じゃあソファーで待ってて」

「うん!」

私はコーヒーとケーキを持ってソファーに行った

ソファーに座ると、フワッと抱きしめられた

「なんか幸せ!ううん!幸せ過ぎる!」

と耳もとでささやいた大貴

そして私の首筋に冷たいものが落ちた!

私はそれが何かわかったが、知らないふりをして

「大貴!動けないんですけど!」

とおどけて言った

「ああー!ごめん!」

といつもの大貴になっていた

ゆっくり時間がながれ、突然

「ごめんな!普通に外でデートしたいのに…できなくて…」

「何言ってるの!私は外でデート出来なくても、大貴と一緒なら、それだけでいいんだよ!
謝らないで!」

いつどうなるかわからない今、こうして
大貴のそばにいる事が幸せだった!

夕方になり、買い物くらいは外に出れるので、近くのスーパーに行った

買い物しながら

「俺たち、恋人に見られてるかな⁇
それとも夫婦かな⁇」

なんて急にいうから私の顔は真っ赤になった!

「由美!顔赤いよ」

と笑う大貴に

「もう知らない!」

と言って先に行った

大貴は

「ごめん!だってなんかさあ!嬉しくって!」

私だって嬉しいし、幸せだよ!そんな事思うと
涙が出そうになる

色々買ってアパートに戻った

二人でカレーを作った

片付けも二人でした

また突然大貴は

「一緒にお風呂入ろう!」

と言ってきた

「えー!お風呂は恥ずかしいよ!」

と下を向いてしまった

「だって一緒にはいりたいもん!」

子どもみたいな発言をしてきた

私は

「ううん」

と渋々答えたら

「由美が先に入って!その後俺が入るから!」

「うん!」

大貴の言う通り先に入った

大貴が入ってきた!

タオルはかけていたが、私は恥ずかしくて下を向いていた

大貴は私の背中側に入り、私を後ろから抱きしめられた!

もう恥ずかしい!自分の体温が上昇しているのがわかった!

「恥ずかしい⁇」

と聞いてくるので、首を縦に振った

「由美!可愛すぎ!」

と言って、首筋に口づけをした

ヤバイんですけど!のぼせそう!

「なあ由美!お願いがあるだけど…」

後ろから甘い声がする

「うん⁇」

と言って顔を後ろに向けた途端、大貴がキスをしてきた!

唇が離されると

「今日由美のすべてが欲しい!」

私は何を言っているのかわかった!だから

「私も大貴のすべてが欲しい!」

と言った

そして深いキスをした!

そして寝室に行き二人は一つになった

大貴は

「優しくできないかも!ごめん!」

と言っていたが…とても優しく、愛おしく私を抱いてくれた

私はそんな幸せいっぱいの中意識を失い、気がつくと朝だった!

隣には私が離れないように、抱きしめる大貴がいた
ずっとこのままいられたら、どんなにいいか!
私はもしも大貴を失う事になったら、受け止める事ができるか考えてしまった

ドナーさえ見つかれば…大貴は助かるのに…

泣いてはいけないと思い、そっとベッドから降りて、キッチンへ行った
そして声を殺して泣いた!
まさか寝室から大貴が見ていたなんて知らずに…

涙を抑えて朝食の準備をした

大貴が起きてくる!笑って由美!と自分を奮い立たせた!

大貴が

「おはよう!」

と言って寝室から出てきた

そして私を抱きしめた!

朝食を摂り、ソファーでまったりくつろいでいると大貴が

「由美!聞いてくれる⁇」

「うん⁇」

「実は来週から治療が始まる!治療が終わるまで病院に来ない方がいい!
由美に心配かけたくないし…」

「え⁇どうして⁇大貴が大変な時に…一人で闘ってるのに…何もしてあげれない!だけど…傍にいる事は出来るよ!大貴は嫌⁇私も大貴と闘いたいよ!一緒に闘いたいよ!」

涙が止まらなかった!

「由美!俺も傍にいて欲しい!だけど、それはわがままだから!由美が辛くなるだけだよ!」

「わがまま言ってよ!傍にいて欲しいって言ってよ!一緒に闘って欲しいって言ってよ!」

私は大声で訴えた!

大貴は私を抱きしめ震える声で

「由美!傍にいて欲しい!一緒に闘って欲しい!

と言った大貴の身体は震えていた

「私は大貴の傍にいるから!」

大貴が身体を離し口づけを落とす

そして私達はお互いの愛を確かめるように一つになった!

まさかこの後大貴から離れないといけなくなるなんて思いも知らず…大貴の愛を全身で受け止めていた

大貴の帰る時間が迫っていた

荷物を持ち大貴と病院へと向かった!

病院につきエレベーターの所で

「今日はここでいいよ!このまま病室に行くと、帰したくなくなるから…」

「うん!じゃあ!明日仕事が終わったら行くね!

大貴はそっと頬にキスをした

繋いだ手を離し大貴はエレベーターに乗った