決壊が近いのか、カーテンで身体を隠すオレの腕を掴み引っ張る。

「早く出てよ」

「お、おい引っ張るな」

全裸なんだから。オレも必死の抵抗をする。意地悪ではない。恥ずかしいから。

「お願いだからでてよ」

「わかったから先にバスタオルくれよ」

サナはすぐさまバスタオルを取ると手渡して、強引にオレを浴槽から引きずり出した。

「ばかっ」

だからトイレないか聞いたのに。トイレをすまして平然を装うサナの顔が赤くなっていた。それを見ているオレに一言、言う。

「何見てんのよっ」