潰しておくなら今だ。

これ以上力を増されると、[幻夢]の被害が大きくなる。

そのためには、できるだけあいつらの先手を打たなきゃならない。




そのために、[幻夢]の幹部メンバーだけでの会議が今日開かれるんだが―――その前にいっておきたい場所がある。




「……悪い。ちゃんと七時には戻るからさ……」




「何のために?それは俺たちより大事な事なの?」



「―――!」




将太の言葉に言葉が詰まる。





[幻夢]より大切な事――?




それは――――。





「…………」

何も答えられずに居ると、将太がため息をはいた。





「――其所は、そんなことないって言ってほしかったんだけど?」