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「優歩って意外と消極的だよね」


真仁の胸に抱かれながらあたしは呟く。


今日も優歩だけ女子寮へ来るかどうか悩んでいたらしい。


「消極的? あいつはムッツリなだけだ。顔や態度には出さないけど、相当好きだぞ」


「本当に?」


あたしは真仁の言葉に笑ってしまった。


「本当だよ。試に優歩とヤってみたらどうだ?」


「やめてよそういうの」


思わず顔をしかめていた。


冗談でもそんなこと言われたくない。


「嫌か?」


「嫌に決まってるでしょ」


「じゃあ、俺とは?」


「それならいい」


頷くと、真仁はあたしの上に覆いかぶさって来たのだった。