カヤ先輩の手によってソレが口にねじ込められる。


その瞬間、血の臭いが口いっぱいに広がって吐き気がした。


思わずえずきそうになるが、目に涙をためてどうにか我慢した。


口の中のソレを粗食しようとしても、上手く行かない。


弾力があって何度噛んでみても跳ね返されてしまう。


「うっ……うぅ……」


気が付けばボロボロと涙がこぼれ出していた。


寮内でこんな拷問を受けるなんて思っていなかった。


あたしたちは本当に、これだけのことをしたんだろうか?


最初から、先輩たちのことを見下したりせずにちゃんと規則に従っていればよかった?


そんな気持ちが浮かんでくる。


カヤ先輩も、他の先輩も、あたしを見て楽しそうに笑っている。


グッタリとしている友人たちは目を背けたり、あたしを見て泣いたりしている。


夜はまだまだ長くて、いつ朝が来るのか疑問を感じるくらいだ。