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「さすが亜沙美だよねぇ」


夕食の準備が整い、席に座ってからあたしは言った。


「何が?」


右隣に座っている亜沙美はキョトンとした顔を浮かべている。


「今日の食器の準備をサボろうと思ったけど、ダメだった」


「あはは! 失敗したんだ?」


「カヤ先輩も警戒してたしねぇ」


「そりゃそうだよね。あたしがサボったばっかりだもん」


そう言いながら、亜沙美はおかしそうに笑っている。


「日にちくらいズラせばよかったんだよ」


左隣に座る瞳が言う。


「そうかもしれないけど、亜沙美のせいで目ぇつけられてるのかも」


「あぁ、それもありそうだね」


亜沙美は平気そうな顔で良い、ご飯を口に運んでいる。


「亜沙美のせいでサボれなかったって言ってるんだけど」


「そう怒らないでよ。なんか、このご飯変な味しない?」