「これで信じてくれた?」


カヤ先輩の言葉に我に返り、あたしは視線を向けた。


瞳は泣いているだけで何も言わない。


組み敷かれている優歩も、今はなにも言わなかった。


「あなたへの罰はこれ」


カヤ先輩の言葉を待っていたように、廊下にいた1人が何かを持って入って来た。


テーブルに置かれたそれは……アイスピックだ。


嫌な予感がして、あたしは大きく息を吐きだした。


さっきの亜沙美のこともあるから、カヤ先輩たちは本気なのだろう。


「大岸くん、あなたには二度とのぞき見ができないように、自分の目を潰してもらいます」


カヤ先輩の言葉が聞こえた瞬間、優歩の泣き声が聞こえて来た。